涼しい僕たちは扇風機を使う

扇風機が生み出す風とカルチャーを探求しています。

学校用の扇風機として天井扇を採用する難しさ

time 2025/01/05

以下、アップしました。

扇風機 学校用って?

 
ここでも出ている 天井扇(シーリングファン)について、より詳しく。

 
天井扇(シーリングファン)は、家庭や商業施設では広く使われている風通しを良くするための設備ですが、学校における使用はやや無理があります。

その理由はいくつかあります。

・設置工事の手間とコスト
天井扇はその名の通り、天井に固定する形で設置されるため、まずは天井に専用の設置スペースと金具が必要です。学校の全ての教室にこのような設置仕様を整えるには、工事が伴ってしまいます。特に、既に建物が完成している学校では新たに工事が必要となり、その分、予算や時間がかかります。このような追加コストや手間は、学校運営にとって大きな負担となることがあります。

・教室の空間の制約 天井扇は設置後の風の広がりが良く、空気の循環を助けてくれるものの、教室内の空間が限られている場合、風が効果的に行き渡らない可能性があります。天井扇があることで、教室内で立ち歩く生徒に直接風を届ける効果が薄くなることも考えられます。その点において、移動しやすい据置き型の扇風機に比べて、天井扇は柔軟性に欠け、効果的に使用するには設置場所などを不便に感じることがあるかもしれません。

・メンテナンスの大変さ
天井扇は、設置しなおすことや掃除が難しく、メンテナンスにも手間と時間がかかります。特に埃が溜まりやすい羽根部分を清掃するには、脚立を使う必要があり、長期的に見ても労力を要する作業です。学校のように多くの教室がある場合、個別のメンテナンスには手間もコストも掛かります。

・効率性
現代の学校では、エアコンの設置が進んでおり、すでに冷房を最適化する方法が取られています。分割型エアコンなどの機器の効率化や温度調整機能などを考慮すると、単に天井扇を設置する方法よりも、冷房能力を向上させた方が多くの教室で快適さを実現できる場合が多いです。エアコンの使用で十分な温度調整ができる学校環境においては、天井扇を設置する労力とコストをかけるよりも、もっと効率的な方法を選択した方が良い結論が導かれることが多いです。

 
これらの理由から、学校での天井扇(シーリングファン)の導入は現実的ではない場合が多いです。それに代わって、移動可能で風量調節ができる据置型の扇風機や、個々に調整できるエアコンの広範な使用が現実的で推奨されるアプローチと言えます。

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